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4thフロアーのGreenTのレビュー・感想・評価

4thフロアー(1999年製作の映画)
3.0
オープニング・クレジットでキャストがジュリエット・ルイス!ウィリアム・ハート・・・シェリー・デュヴァル!トビン・ベル?!?!一体どんな映画なんだって、最後まで観てしまいました(笑)。

ジェーン(ジュリエット・ルイス)は、ニューヨークでインテリア・デザイナーをしている。マンハッタンの古いアパートの5階にあるフラットを所有していた叔母さんが急死し、そのフラットを相続する。

ジェーンは、ローカルTV局のお天気お兄さん、グレッグ・ハリソン(ウィリアム・ハート)と付き合っていて、グレッグはジェーンと一緒に住めるように郊外に一軒家を購入したのに、叔母さんのアパートで一人暮らしをしてみたいというジェーンに憤慨する。

このウィリアム・ハートが演じるお天気お兄さんが、良くいるじゃないですか、事務的なお天気コーナーをエンターテインメントにしようとする人。踊ったり、コントをやったり・・・そういう人で、街でも「握手してください」とかしょっちゅう言われている。

アパートに引っ越したジェーンは、まず1階に住む中年女性に出逢うのですが、演じるシェリー・デュヴァルが『シャイニング』の頃からはかなりトシを取っていて、ふっくらしちゃってて金髪だし、本人なんだかイマイチはっきりしない。前歯がでっかいのとあの目が印象的な人だったけど、なんか感じ変わっちゃったなあ。

このキャラの名前をマーサ・スチュワートにしたのはなんかの洒落なのか?いずれにしろこの人がウワサ好きの近所のおばさんって感じで、5階に住んでたジェーンの叔母は、4階に住んでたアリスという変わり者のおばさんと仲良しだったと言う。

3階に住んでいるのは気のいい学者タイプのおじさんで、この人は奇遇にもグレッグと同じ学校に通っていたらしい。このおじさんは、ジェーンの叔母さんとアリスは仲が悪かったと言う。

2階に住むのは老夫婦で、目も良く見えないし、耳も良く聴こえない。

で、トビン・ベルが演じる男は、ジェーンのフラットから見える、向かいにあるアパートの住人で、なんだか怪しい人。女の人を殺しているように見え、ジェーンは警察に通報する。

ある日ジェーンは、玄関のドアの鍵が開けられなくなり、ロックスミス(合鍵屋)に電話する。すると現れたのはトビン・ベルで、ロックを付け替えたから、このロックスミスもジェーンの鍵を持っていることになる・・・。

で、4階からは騒音の文句を言われ、謎の現象がアパートで色々起き、そのたびにジェーンは警察を呼ぶので「またコイツか」的な扱いをされ、彼氏のグレッグや会社の女性たちにも怪現象を信じてもらえず・・・という陳腐な話で、怪現象も辻褄合わないのですが、「誰が後ろで糸を引いているのかなあ〜」と疑わしい人が多いので、最後どうなるのかすごい気になって観てしまいました。

舞台になるアパートが、私の好みではないのですが、いかにもニューヨークとかにありそうな古臭い建物で興味深かったです。この頃ヨーロッパやアメリカに旅行に行くと、ホテルが古くてカビ臭くて、ドアが歪んでいて鍵も満足に閉まらないようなホテルいっぱいあったよなあ。ネズミやハエが出ても「ありそう」とか思っちゃう。昔は「近代化された日本より情緒があって良い」なんて思ってたけど、冷静に考えると欧米って公衆衛生や建築基準の観念が日本より遅れていたのでは?とか思う。

あと、ジュリエット・ルイスがやたら半裸で出てきます。タンクトップと、この頃『セックス&ザ・シティ』でも出てた、男物のボクサー・ショーツだけ着ているとことか、乳首が立っていて、これも『セックス&ザ・シティ』で「今はノーブラが流行っている」って紹介されていた「付け乳首」かってくらい目立つ!パンティ一丁にTシャツってシーンもあって、やっぱこの頃って女優は脱いでなんぼみたいな扱いをされていて、身体キレイなので観ている方は楽しいですが、演じる方は「こんな役しか来ない・・・」って感じになるでしょうなあ。

この「ニューヨークの女性インテリア・デザイナー」って設定自体がそもそもあんまり実感沸かないし、ジュリエット・ルイスも、この人もともとエキセントリックな人なので、普通の人の役全然リアリティないのですが、なんだかリアリティはどーでも良く、このキャラ面白いなって思いました。やっぱジュリエット・ルイスってなんとなく魅力ある人なんですよね。この人の魅力を活かせる役が、ほんっと一握りしかないのが残念です。

後はネタバレになってしまうのでコメント欄で!
GreenT

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