マグロ

邪教の王妃のマグロのレビュー・感想・評価

邪教の王妃(1953年製作の映画)
3.5
罪深きイゼベル。

紀元前9世紀イスラエル。
アハブ王は預言者エリヤの助言を無視し、フェニキアの王女イゼベルを妻に娶る。
イゼベルはその美貌で王を虜にするが、彼女は悪魔バアルの崇拝者だった。そしてアハブをたぶらかし、バアルを崇拝する神殿を建設する。
怒れる神はイスラエルの地に乾きをもたらす……。

ホラー映画をよく撮っていたレジナルド・ル・ボーグ監督による宗教歴史映画。
原作は旧約聖書の列王記16章。

非常に好みの作品でした。
衣装や美術はチープで若干のコスプレ感はかなり強いものの、真面目でテンポの良い作りが魅力的。
残念な点でいうと、イゼベル役のポーレット・ゴダード。撮影時42歳。歳の割には十分若く美しいのだけれど、イゼベル役を務めるには若干年増感が否めない。若い頃はマヂで綺麗なだけにちょっと惜しい。

バアルを崇める儀式の悪の組織感最高。
これよこれ。ホラー監督だけあって、ハッタリの方向性が並の歴史映画ではない。
こういう儀式でのダンスというとサロメ系のゆらゆらした感じのを想像するものだが、何故かバレエとチアダンスを足して2で割ったみたいな元気な踊り。

ラストは謎にメロドラマぽくなったので、あれ?もしかして窓からぶん投げないパターンですか??と思ったら弓矢→ぶん投げ→馬引きという想像以上の殺し方したもんだからめちゃくちゃ笑った。流石すぎる。
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