こぅ

魅せられてのこぅのレビュー・感想・評価

魅せられて(1949年製作の映画)
4.3
【無謀な瞬間】と同年のマックス・オフュルス監督
による【玉の輿・サスペンス】。

玉の輿を夢見ていた少女レオノラ(バーバラ・ベル・ゲデス)は、 偶然出会った大富豪オーリグ(ロバート・ライアン)と結婚するが、現実は理想と違っていた…。

本作は、容赦無く女性の心情を徹底的に描いている
な、と。

個人的には序盤より徐々に面白くなってくる感じ。

クイナダ医師の院内を横断するシークエンスの
スムーズな横移動撮影が素晴らしい。他の横移動も
長回しも冴えているが、両端の男の会話をデスク
から開始してデスクに収集する撮影や、後半の
ガレージでのレオノラから【衝撃的ひと言】を
聞かされた時のクイナダのショックのカット割に
よる演出、そのあとの3人による修羅場的シーク
エンスの構図とカメラワークがパーフェクト。
兎に角、88分の脚本も簡潔だが、その内で恐らく
無駄なショットが見当たらない。

ジェームズ・メイスンとロバート・ライアンの
キャスティングもベストマッチ。

ラストに向かう前の決定的シークエンス(安易な
想像は外れて)が、ジャケになっているが、
その結末は、一見観たらどうかと思う、、が、
【別の見方】も出来そうなところが面白い。


カメラワークで加点‼︎
こぅ

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