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愛と殺意のotomのレビュー・感想・評価

愛と殺意(1950年製作の映画)
4.6
言う事とやる事が違う腐れ女って事で、デビュー作から愛の不毛してるアントニオーニ。尾行されてるとは思えない程に常に派手な格好をする勝ち組ルチア・ボゼーに、全然パッとしないマッシモ・ジロッティのブルジョワとプロレタリアの組み合わせの溝がまぁ深い。それらを転がしてる風の旦那さんも全員が見事に挫折してる感じで救いがないねぇ。狙ってやったのかは分からんけど、結構色々とおいしい感じの伏線を配置しつつ、実際のところ結末はあっさりしたもんなんだって具合がクール。テーマもなかなか。
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