バカ二人の計画性のない犯罪（誘拐）喜劇。時代的にタランティーノかコーエン兄弟かの二択で泥沼化していく展開含めてコメディの『ファーゴ』っぽい。ダニー・デヴィートが飛び道具みたいな役割で出演していて、そのせいなのかデヴィート監督作の「笑えない」ブラックコメディの匂いもある。
スコット・アレクサンダー＆ラリー・カラゼウスキーのシナリオは好き。『エド・ウッド』とか『マン・オン・ザ・ムーン』とか。脚本家が監督するとキャラクターにあれもこれもと手を付けたくなる（不安だから）、物語が過剰に膨らんでいき「映画」が野暮ったくなる典型。所詮、餅屋は餅屋。こつこつと長い年月をかけながら、俺の家でのダニー・デヴィート（147センチ）映画祭は継続中。
