ねこ無双

ゾンビ・クィーン/魔界のえじきのねこ無双のレビュー・感想・評価

4.5
ひっそりとジャン・ローラン祭り最終回⑦

これリビング・デッド・ガールという別タイトルでDVD取引されてたりします。

産廃の液に目潰し血みどろ攻撃でもう掴みはOK。
残酷表現が『殺戮謝肉祭』系の方。
でも、姉妹の出立ちは『美女のうごめき』、『血に濡れた肉唇』のような神秘的さもあって、ヨーロッパ的な美女。
長閑な景色の中の古城もクラシックな魅力いっぱいで素敵。
今回の映画も退廃的なムード満点です。

森の奥の鄙びた古城。
その城の内部には石壁の納骨堂があって、亡くなった令嬢の棺が納められていた。
悪い集団がいて、この納骨堂に産廃液のドラム缶を廃棄しに来た上、さらに棺から宝石を奪いとろうとやってきたわけです。
まさにその時、地震が起きて、倒れた廃液のドラム缶から生じたガスで、死んだ令嬢が屍鬼として蘇ってしまった。
それを知った女性が彼女を守ろうと手を尽くします。
「ひとりにしないと血に誓う。」

ところどころおかしみもあって。
犠牲者の女性が全裸で足おっぴろげて倒れるとか、特殊メイクも血みどろ80年代風で楽しかったです。
悪い奴らが血祭りに遭うのも自業自得なので、やれやれ〜な感じでノリノリになりました。

エロとグロとストーリーとバランスがよく取れていて、ローラン作品の中でもとてもとっつき易い作品だなと私は思います。
そして、幼い頃の記憶や、屍鬼となった自分の運命に苦悩する姿も悲しげで、哀愁漂う一編でした。

ひとまずこれにてローランシリーズは終わり。
最後観た作品にブリジット・ラーエが出てなかったのは残念。
シリーズ終わったので、コメント欄にひっそりランキング付けてます。