このレビューはネタバレを含みます
初見時はWOWOWだったかなあ。
最初に観たサム・ライミ作品で、ウエスタンではオールタイムベスト級のやつ。自分を西部劇好きにさせたA級戦犯。
ゆえ中々レビュー書けず。
MOM予習復讐でサム・ライミマラソンしてますが最終コーナーにはやっぱりクイック&デッドをと思いまして。
「許されざる者」以降、聖林に訪れたウェスタンブームに乗っかって、それなりに大作を撮れる様になっていた(←ここは完全に勘違い。サム・ライミファンであったプロデューサーのシャロンストーン一本釣りだったとのこと、、、)サム・ライミが放つ、
「マカロニ風味少年ジャンプ打切り漫画系ウェスタン」
ティーンコブラの「こちとら大真面目なナニを観たい訳ではねーのよ」、というチャイルディッシュな願望を満たしてくれた聖杯。
今では信じられないくらいの豪華キャスティングなんだけど、全員のキャラクターを過不足なく勃たせまくるその手腕。西部開拓時代における早撃ちトーナメントなどというトンデモ設定なんだけど、ガンマン同士の対立構造をめちゃくちゃ自然に組み立ていて、そこに女ガンマン皆殺しの復讐劇を加算するその技量。
これを100分強の本に落とし込んでるんだよ?
恐るべし。
神作西部劇に欠かせない銃砲店シーンもあるし、各ガンマンの銃器にもキャラクター付けしてる。
おれたちのレ・マット回転の装填シーンなんてこの映画以外ある?(ある)
テーマ曲も脳髄にこびりつくイタリアンなキャッチーさ。
登場する街と男たちの汚さと臭そうさ。
つまりは低脳で童貞なコブラが娯楽に求めるほぼ全てが詰まってるファンタジーの缶詰なのです。
興行的にはコケてるんだけど(だからなかなか円盤化されなかった)、絶対当時より今の時代に映える作品だと思う。
がっ!
現在円盤他で観られるのはバージョンはプロデューサーにも名を連ねたシャロン・ストーンが自らの濡れ場をカットしたクソ仕様のUSオリジナル版。Blu-rayが出た時に日本公開版収録を期待したのになあ。
別にエロが観たいのではない。明日死ぬかもしれないレディ(ストーン)がギリギリの生を謳歌する、この作品にとってめちゃくちゃ大事なシーンだと思っていたから。
あと不満とかではないんだけど、シャロン・ストーンが“ハックマンより速い”という説得力は皆無っす。いまのアクション演出ならなあと思ったこともある。とくに「アトミックブロンド」とか観ちゃうとなあ、、、
まあ細けえことはいいか。
酔っ払い追記は削除。
良くねえな...