レインウォッチャー

北京原人 Who are you?のレインウォッチャーのレビュー・感想・評価

北京原人 Who are you?(1997年製作の映画)
2.0
■RWと48の地獄⑪
奪われた体の一部を取り戻すため、RWは大晦日までに48の魔物を倒さねばならない!奴等は地獄映画の中に潜んでいる…

□戦績
成る程、こんなにも全部が「マチガツテヰル」映画もなかなか観たことがない。
まずタイトルからミスっている。なんだ「who are you」て。正しくは「what the fxck」だ。(CV.サミュエルLジャクソン)

ストーリーもビジュアルも演技も音楽も、ついでに倫理観も、間違いの連続。人は間違いによって学習し成長するというけれど、ここまで堆積すると難しいのではなかろうか。むしろ退化した人類の作品…あ、そういうこと?作り手が原人なの?(※1)

10億だか20億だかかけておきながら珍品扱いされている今作だけれど、思うに一番の病理は「やる気のなさ」だと推測する。明らかに、どこかで作り手が戦意を喪失したのだろう、ということが窺えるのだ。
真偽の程はwiki等から推して知るべきにせよ、それを示すように、「ハテ俺たちは何を撮ってるんだろう、撮ればいいんだろう」…という声がきこえてくるような謎の自習時間が度々訪れる。who are you?とはつまり自問自答だったのかもしれない。

たぶん誰もこの映画のことを好きじゃあない、信じていない。そういうのって伝わるものだし、決して珍しいことではなく、今でも漫画の実写化映画等々で散見される現象だ。
ちなみに、現代では北京原人が人間の直接的祖先という説は否定の向きが強い(どこかで絶滅している)ようで、今作は名実ともに歴史の彼方に切り離されてしまった。しかし真に絶滅してほしいのは、上記のような腐った慣習であるといえよう。

※1:中傷ではなく学術的興味を表しています。


□倒しかた
北京原人の生息年代は50~30万年前、一方でこれまでユーラシア大陸から発掘されたマンモスは11.5~1万年以下の年代らしい。

つまり今作で北京原人がマンモスを召喚するシーンは、
「遥か時を越え同胞と共鳴した」図というよりは
「ド後輩に圧をかけて迎えに来させた」が近く、それに気づくと唯一笑える時間となる。
そっか、ヤンキーの襟足が長めなのって、原人に近いからなんだね!(※2)

※2:中傷ではなく学術的興味を表しています。


□分類
根腐れ地獄


□取り戻したパーツ
人類とマンモスの豆知識


□次回予告
淫蕩!「温泉●●●●芸者」!


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for chill様
https://filmarks.com/movies/5180/reviews/149055651