青山

蝿男の逆襲の青山のレビュー・感想・評価

蝿男の逆襲(1959年製作の映画)
2.6
監督は変わっているが、『蝿男の恐怖』の十数年後を描いた正統な続編。......にして、蛇足としか思えない駄作。

前作はクソ映画のフリをした古き良き怪奇探偵小説的世界観を感じる傑作だった。今作では文学性を捨てて純粋な恐怖映画にしようとしたがそれでは前作を超えられなかった、という印象。

やっぱりストーリーって大事。今作は単純に悪い奴が全部悪いというお話なので、前作の誰も悪くないのに悲劇が起こってしまう悲しさと比べてかなり薄っぺらい。そしてホラーに傾けたクセして怪物であるはずの蝿男が可哀想な被害者なので、何をどう怖がれば良いのかも分からない。

一方、ビジュアル面は進化していてそこだけは手放しで良くなったと言える。
蝿男のモンスター感が増しているのは勿論だが、何よりモルモットがヤバい。踏まれた途端モルモットの手が巨大化するの爆笑したもん。あのシーンだけGIF画像化して毎日見たら心が平和になりそう。
青山

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