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モッド・スクワッドのLuckyMOTOMIYAのレビュー・感想・評価

モッド・スクワッド(1999年製作の映画)
2.5
1999年、スコット・シルヴァー監督、バディ・ラスキン、スティーヴン・ケイ、スコット・シルヴァー脚本によるクライム・アクション・スリラー。

刑務所行きと引き換えに潜入捜査官に任命された十代の反社会的男女3名、「けんか早く勝ち気」な「元薬物中毒者」ジュリー嬢に、「豪邸で育つも刑務所へ直行」した「クズの代名詞」ピート君、そして「信念を胸に世界を焼き払う」「芯の通った罪人」リンクさん。直属の上司グリア警部の命により、とあるクラブへの潜入捜査を開始するも、肝心のボスが何者かによって殺害され……云々といったお話。

1968年から73年にかけて放送されたTVドラマ"The Mod Squad"(『モッズ特捜隊』)をもとにした作品のようですが、寡聞にして存じませんでした。

設定そのものは面白く「モッズ特捜隊」のお三方も一人ひとりは十分に魅力的でございます。ただ残念ながら、いわゆる類まれな化学反応といったものは最後まで感じられませんでした。また前半は特にテンポが遅く緊迫感を欠き、少なからず退屈いたしました。

ジョシュ・ブローリンさんやリチャード・ジェンキンスさんら、素敵な方々もご出演されているものの、他の出演作ではひしひしと伝わる味わい深さがどうにも感じられず、これまた残念でございました。

強く印象に残っているのは、本筋から外れますが「クズの代名詞」とされるピート君が実家を訪れた場面。母親役デイ・ヤングさんのさり気ない演技がいい塩梅でございました。

原作TVドラマの豊富な蓄積がある以上、そのエッセンスを上手く昇華すれば、いっそう素晴らしい作品として成立し得たのではありますまいか。
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