"とある事件の証拠品だった木彫りのピノキオ人形。8歳の娘ゾーイは一目でそのピノキオを気に入り、いつも一緒にいるようになる。しかし、ピノキオはただの人形ではなかった…──"
鑑賞後の私の第一声
「あれ…!?ピノキオは!?ピノキオはどこ~!?」
と、どうしてか混乱。
お話の最終展開を理解できていない自分。
悪魔なの?幻覚なの?サイコなの?
『チャイルド・プレイ3』から5年後にリリースされたらしい今作は、チャイルドプレイシリーズへのオマージュ的な作品なのだろう。実際、似たようなシーンが登場する。
だがチャイルドプレイよりもシリアスでサスペンス要素があり、かなりミステリアス。チャッキーみたいに冗談を言ってケラケラ笑うこともピノキオには一切なく、子供のいたずらと言う意味を含む"チャイルドのプレイ感"もほとんどない。そういう面ではチャッキーよりも怖さを感じる。
と、ここで「混乱」の意味。
もしかしたら私は主人公の女の子ゾーイと同じ精神状態になってしまっているのかも。何が本当で何が嘘なのか…曖昧で答えが分からない、極めて危険な状態。
きっと観てるこちら側をも視覚的&心理的に惑わすように仕向けられているに違いない。もしそのように映画が作られているのだとしたらこの表現方法は大成功だと言える。
そして、しばらく経って気づいた。
頭が混乱してしまいラストの意味が分からなかったのは、私がストーリーを理解できてなかった訳ではなく、この狂気と恐怖の物語の真髄に無意識のうちに触れてしまっていたからなのでは と……
彼の体がギシギシ言って木がしなる音、不気味だった。
可愛いピ~ノキ~オくんっ♡
どこにいるの~?
刃物もって隠れてないでほら出~てお~いで~っ♪
可愛い女の子と怖い人形の組み合わせの貴重なホラーに出逢えて本当に良かった♡♡♡ピノキオ君がひとりでに動いてくれて嬉しい!!
──私にとってもゾーイにとっても、この奇妙な感覚が消えて無くなる日はきっと来ない。