たき

渇きのたきのレビュー・感想・評価

渇き(2009年製作の映画)
3.0
某フォロワーさんにキム・オクビンといえばこれ! とオススメいただいたので観ました。

どえりゃあドエロいでかんわ。

ヴァンパイアモノといえばエロですもんね。というかエログロか。こらえられるギリギリのラインのエログロ加減でした。絶妙でした。

正直なところ、最初はどういうスタンスで観ていいかわかりませんでした。
神父さんが血をいただくとことか、それがテジュにバレたあたりのシークエンスとか、旦那のアレとか。
笑かしにきてるのかと。ここは笑っていいとこなのかと。正直展開がカオス。俺の脳内もカオス。あれよあれよとこのまま皆殺しバッドエンドなのかと思わされてからの、ハッピーバースデー・テジュ。
シビれました。思わず時計を確認してまだ90分しか経ってないことに戦慄しました。

覚醒してからこっち、奪うことしかできなかった神父さんが、テジュに対しては与えたいと思ったのですよね。
それは誕生日も知らないテジュにとってもはじめてのことだったに違いなく。

であるにも関わらず、まさに憑き物が落ちたがごとき(実際は逆ですが)テジュのやりたい放題し放題と、じゃじゃ馬に手を焼く神父さんという構図になるのもまた辛辣でした。

それこそが、最大の禁忌であり罪だと説教してきた神父自身が、そうせざるをえなくなるオチ。
どちらかを選ばなければならないというのであれば、最後もまた、奪うものではなく、与えるものでありたかったのですな、きっと。

でもまあ、あのキム・オクビンは反則だと思うんですよね。誰だってがまんできんですよね、うん。←告解しなさい。

ラストのですね。車でやってきたあたりの。
冷静に考えると切った張ったの凄絶な攻防を繰り広げているはずなんですが、なんかふたり、夜明け前の砂浜でいちゃいちゃしてるようにしか見えんとこが好き。
たき

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