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ライジング・ドラゴンのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ライジング・ドラゴン(2012年製作の映画)
3.5
まだあるぞ、香港×ジャッキーチェン。

この頃になるとさすがに最前線ではなくて少し後方支援に回っていくのかな、とか思っていたら、、、ガッツリ最前線だった。
さすが、ジャッキー、成龍。

この作品、監督も、脚本も、主演もジャッキー。ジャッキーづくしのアクションアドベンチャー。

ガッツリ最前で躍動しながら、クォンサンウが脇についてしっかり幅を広げてる。
ジャッキー、この頃だと60歳手前ぐらいのはずなのに、、、どうなってんだ、まったく。

あの全身ローラー滑走、いきなり度肝を抜いてくる。
スタントマンかと思ったら中身、完全にジャッキーチェン。

一部CG使ってそうな部分はあるが、やるとこはやってる。これも、一歩間違ったら大事故では済まない。
ジャッキーのこだわりというか、手を抜かないストイックな姿勢。

それが他のメンバーにも伝わってる。
アクションもコメディも。いわゆるジャッキーイズムでは“コテコテ”のお茶目なセンスをジャッキー以外もやり切っててみんなで染め上げてる感じ。

だから、全体的に勢いとスピード感重視でお祭り騒ぎだけど、ジャッキーだけが浮いてるわけでもなく、軽い感じだけど結構命懸けで見せるところを見せてくる。

ワイワイやってるけど、ジャッキーもジャッキー以外も相当体張ってる。

アヘン戦争時に欧州勢が攻めてきて豪華絢爛な要所が壊滅的な被害を受けそこにあった国宝級の美術品や貴重な像が破壊されたり持ち出されてしまった。

そこにあった“十二支の首から上の像”、これが失われ、世界各地のオークションで出回る。
それをあるべき中国の元に、12体すべてを元に戻すという正義のためにコソ泥稼業に勤しむチームがジャッキーやクォンサンウ。

盗んだ先にも追われたり、別の力を持つ組織も放っておかず。
どさくさ紛れで別のお宝も盗んだりして騒動も雪だるま式に大きくなり、利害関係者が増えていく。

この“十二支の像”を巡る盗み合い、騙し合い。
祖国のために、かつて奪い去られた国の財を取り戻すために。

美術品の贋作を作ってボロ儲けしてるプロ組織がいたり、海賊みたいなゴロツキが現れたり、絵に描いたような金持ち実業家がバンバンいてマネーゲームしてたり。

これでもかと言わんばかりのめちゃくちゃわかりやすいキャラやロケーションの数々。

これぞ“ジャッキーエンタテインメント”。
何年、何十年経っても“らしさ”を貫く彼のアクションエンターテインメント。

本当に彼の映画はテンポが良いし、見た目が楽しいし、要所要所に“ボケ”と“オチ”を付けるからわかりやすく楽しめる。

「このシーンとアクションがこの映画の目玉でしょ」みたいなシーンや動きが何度もある。
歳を重ねてもやれることは全部やる、みたいな飽くなき挑戦者、ジャッキー、まだまだいけるな。

彼の挑戦により、話が飛躍し過ぎて、もはや誰が誰と戦ってて、誰が誰の側で糸を引いてて、どうなったらゴールなのかが混沌としてくるほどに賑やかな作品。

みんなが暴挙に出過ぎてもはや収拾がつかない展開を最後はそれを凌駕する暴挙に出るジャッキー、さすが、、、この“空”、果たしてこれはマジもんか、、、最後の“いつもの”エンドロールを見ればわかる。

果たして国の文化は守られるか、最後まで目が離せない。
アクションの申し子、成龍、今回も健在。

「これが私の最後のアクション超大作です」
その覚悟、しかと見届けた。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
(まだ始めたばかりでお粗末が過ぎるブログですが)
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