まめだいふく

魔女と呼ばれた少女のまめだいふくのレビュー・感想・評価

魔女と呼ばれた少女(2012年製作の映画)
3.0
 コモナは12歳の時、住んでいた村が反政府ゲリラ軍に襲撃され、彼らに自分の両親を自らの手で射殺することを強要される。そしてそのまま軍に連れ去られ、村にいたほかの子供たちと兵士として育てられることを余儀なくされる。

 ……何だこれ……衝撃的過ぎて言葉にならん。

 子は両親を選べないとはよく言われるが、産まれてくる国も選べない。両親がいくら良識のある人物だったとしても、産まれてきた国が平穏な生活が約束されない国であったら、どうあがいても過酷な人生しか待ち受けていない。
 我々からすれば、本来ならば学校へ行って友達を作って……という日常が当たり前の10代前半。コモナは両親を失い、生まれ故郷から引き離され、教科書や鉛筆を持つ代わりにライフル銃を手にする。逆らえば何をされるかわからない連中に囲まれて。
 希望なんて皆無。それでも彼女は生きることを選ぶ……。

 本作はあくまでフィクションではあるが、今現在も内紛が絶えず、罪のない子供たちがその犠牲になっている国があることは紛れもない事実。それをまざまざと思い知らされた。
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