このレビューはネタバレを含みます
尺が長い分、たっぷりと内容を盛り込み、伏線も改修して満喫できる作品だった。
何よりもこの映画でいいのは、メッセージだ。
好きなことをやったらいい、成功はあとからついてくる。
私は知らなかったが、インドは学業へのプレッシャーが強く、それによって自殺してしまう人もいるようだ。
そんな社会問題に対して、映画としてしっかりとアンサーを出している。
ボリウッドならではの笑いや、音楽のテンポのよさ、ポジティブな思考は見ていて気持ちがよい。
また、まさにインド人だなぁと思える、お調子者や、失敗してしまったあとに心から悔やみ、泣いて許しをこう様子など、本当に純粋無垢で、まぁいざ自分が被害を被ったら怒り心頭なのだが、客観的に見ているとかわいく思えてくる。
科学を題材とした点も、技術発展著しく、優秀な学生をどんどん育てているインドらしい。
あとは、映像の観点では、ラストで使われたラダック地方は自然が美しく、湖はとても青くすんで圧倒された。
冒頭のオープニング曲中、車のドライブを長く移しすぎて飽きたが、色々とカメラの撮り方を変えて、工夫している様子が感じられた。
映画中のミュージカルシーンで、更衣室を映す際などの臨場感あるカメラの動きなどもなかなか見応えがあった。
全体として、質が高く、インド映画らしさも伝わり、メッセージが明確で気持ちよく、笑いをふんだんに盛り込んである本作品は、個人的には高評価だ。