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海がきこえるのarchのレビュー・感想・評価

海がきこえる(1993年製作の映画)
3.4
原作では、高校編と大学編で別れている中で大学時代から高校時代を回想する形に改変されている。それゆえの「あいつを思い出す」という行為の"忘れられなさ"が際立ち、突拍子のないラストの出会い、思いの成就に説得力を持たせている。作品の構造がちゃんと抱えてきた恋愛感情に気づくラストに寄与するのがとても好き

ジブリの若手陣で製作したということで、ジブリの中でも異質。顔のラインが場面によっては不安定になるし、遠近感がよく分からんとこもちょい目立つ。
ただそれを補完してあまりあるのが、端々で光る台詞選び。
「友達思いだな!」とキレるところとか振る時のあまりにフルスイングな言い方とか、台詞な印象的で、思ったより聡くて、でも脆い学生達の心理を描いているようで、良かった。
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