鷺宮テラス

桜姫の鷺宮テラスのレビュー・感想・評価

桜姫(2012年製作の映画)
3.7
一見するとひどくくだらない。でも怪作中の怪作。

主演の女優さんは横顔とくに頬肉は北川景子そっくり。耳はさすがに本家の黄金長方形にはかなわないけれど。

美しい桜を背景にお姫様が立つも昔の合成のようにひどい。そして野々村真の登場によって変なものを借りてしまった感に襲われる。桜の申し子と呼ばれるその姫は裸のシーンになっても胸と股間は桜の花びらで見事に隠される。そうかこの手があったか。

奈良時代から続く日本伝統の「夜這い」(江戸時代はすごかったらしい予備校で習った)によって傷物にされるも、琴の音色も妖艶に変わるほど忘れられぬ存在となる。

東京が誇る呪いのスポット、ターヘルアナトミアな小塚原(荒川区こづかはら、江戸時代はこづかっぱらと呼ぶ昔の処刑場) を舞台にし、ストーリーは江ノ島神社、江ノ島の稚児ヶ淵伝説(鎌倉時代全盛を誇った臨済宗の超偉いお坊さんが美しい少年に恋をするシェイクスピア並の悲劇) を模してると気付いた時、すごい脚本かもしれないと思うも、

GACKTそっくりな俳優が完璧な無表情で繰り出す騎乗位受け身、女体に愛染明王(あいぜんみょうおう)の梵字を書けば(わたくし梵字書ける人)たちまち女性を絶頂させ(なんちゅーバチあたりな行為じゃ)、朱雀玄武青龍白虎もおののくトウテツ(饕餮)が甦る、なんなんだ。

凄十(ファミマで結構売れるらしい)もびっくりな精力剤で昔の特撮のような安い映像効果でゾンビ化した僧侶が桜姫を狙う。

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桜姫は"初めての男"と再会を果たすことが出来るのか?
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泥まみれの女同士の喧嘩シーンは見事。青木崇高さんの殺陣もアツい。

韓国に「お嬢さん」があるならば日本には"桜姫"があると本気で思いましたとさ。

調べると歌舞伎のお話をリメイクしたそうなのでなんか納得。
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