みゅうちょび

ヒプノティスト 催眠のみゅうちょびのレビュー・感想・評価

ヒプノティスト 催眠(2012年製作の映画)
3.0
「チョコラ」や「砂漠でサーモンフィッシング」の監督らしい優しさが隠しきれないテレビ用のサスペンス映画のような一本。

体育館で1人片付けをする男性教師が突然何者かに滅多刺しにされ、近くの家では、幼い女児と少年、その母親が惨殺されるという事件が発生。
なんとかギリギリ命をとりとめた少年から犯人の手がかりを掴もうと、催眠療法の権威でありながら過去の事件によって催眠療法を禁じられている医師になんとか少年の潜在意識にある記憶を呼び起こそうと試みるが…

導入部や展開の仕方もなかなか面白い。

登場人物が魅力的に描かれているのがこの監督ならではかと思うし、それぞれのシーンの見せ方も上手いと思う。ただ、最も盛り上がるはずの犯人が明らかになる辺りからストーリーの面白味がなくなってしまい、グダグダになってくる。ラストでガツンと盛り上がってくれれば良かったのだが、適度に心地良い程度の盛り上がり感で、ついでにまた心地良く纏められて終話。

優しさが滲み出ていてなんとなく終わるのが惜しい気分にさえなるという不思議な作品。

結果、なんだか好き。
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