イギリス映画？と錯覚してしまいそうな描写なのにとにかく登場人物がおかしすぎるシニカルなブラックコメディ作品。
ロサンゼルス郊外のおんぼろアパートに犬と暮らすぽっちゃりニートのフランクリン。フランクリンはスイスへ移住する夢を持つ孤独な青年で、たった1人の家族である兄バーナードは精神科へ入院しておりお金がないフランクリンは家賃をいつも滞納していた。
ある日、今月もまた大家のオリヴェッティが家賃を払えと突然乗り込んでくる。フランクリンはオリヴェッティと揉み合いになり、弾みでオリヴェッティを殺してしまう。パニックに陥るフランクリンはある事を思いつく。
『そうだ、死体を隠そう』
ない頭から必死に考えて出たアイデアは、死体処理と証拠隠滅だった。
・いつもパンツ一丁でスキンヘッドに傷跡、妙な靴に3本ラインのハイソックスのフランクリン
・麻薬にうつつを抜かすトミー
・色っぽいが年齢不詳の母親と娘
・独り暮らしの気難しい老人のオールスパイス
このバラエティと弄りがいのある個性豊かなキャラクターとあらすじだけで観る気が湧いてきちゃいました。
日常的な中にある非日常を見ているみたいで、ふわふわしていて浮わついたまるで夢の様に感じてしまいます。
どこまでも透き通る様な白い肌を持ちぷにぷにキューピーさんのみたいな容姿に、真面目ながらもすっトボけた感じのフランクリンが良い雰囲気を醸し出していましたね。
観終えた後に思う優しい気持ちと、とても不思議な余韻が残る作品でした。
