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永遠の0のmilkywayのネタバレレビュー・内容・結末

永遠の0(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2024/02/03
とても、よかったです。
いのちとは…

生きたいと思うことすら許されない時代、生きて帰りたいと思うことが愛だったと…

宮部と大石が代わったと聞いたとき、整備にこだわる宮部が気づいていないわけがないと思った。なぜ大石に代わったのか…
感情論でいうと私には理解はできない。自分自身が妻子のもとへ帰ることが一番幸福であったのではないかと…

しかしこの映画が宮部が伝えたかったことはそうではないと思う。自分のために死を覚悟した男が、特攻という逃げられない死を目前に生きたいと願った。生きて帰れるならば誰かのためになることをしたいと語った。宮部は、そんな大石になら家族を任せられると思った。

宮部が生きたいと思うのは、死ぬのが怖かったわけではなく、家族の人生を壊したくないからだと語られた。

物語の最後、すべてが語られた後。松乃が襲われたとき助けてくれた、「生きろ」といってくれた男がいた。ふと、実は宮部が生きているのではないかと思っていた。しかし宮部は仲間の死を思いながら、後世の人が戦争をしなくても良くなることを願いながら、母艦へと突撃していた。

自分の命を懸けてでも家族と仲間の人生を守りたかったのだと、そう思った。


観ながらも見終わった後も嗚咽混じりの涙が止まらなかった。何度学んでも80年前まで日本であった出来事とは実感が沸かない。それほど平和に生きることができているということだけど。現代に生きる孫たちを軸にしていることもあり、自分と重ねた。
戦争では様々な年齢の方々が犠牲となった。そして多くの学生が特攻隊となるために駆り出された。今の私よりも年下の学生がお国のためにと命を捧げた。これが正義だとされていた。
2024年の今でも世界では紛争が絶えず、日本でも呆気なく人は死んでしまう。私は何ができているのだろうか。私が生きている意味とはなんだろうか…。
平和に毎日を生きる今、辛いことがあったとしても、家族とともに、仲間とともに生きていられることが幸せなのだと思った。
自分には希望も命もある。意志がなく路頭に迷うような自分だけれど、人のためになることをしたいと思った。
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