みゅうちょび

モスダイアリーのみゅうちょびのレビュー・感想・評価

モスダイアリー(2011年製作の映画)
2.5
リリー・コール、サラ・ガドン、サラ・ボルジャーと聡明な美しい女学生達を愛でるだけでも楽しめた。

詩人であり作家であった父親の自殺死を乗り越えられない少女レベッカ(サラ・ボルジャー)は、過っては高級ホテルだったと言う寮制の女学校で大好きな親友ルーシー(サラ・ガドン)を含む仲間達と窮屈ながらも時には羽目を外し楽しい寮生活を送っていた。
そこに転入してきたエリッサは次第にルーシーと距離を縮め、レベッカの楽しい寮生活は一転して不穏なものとなりはじめる。

盛り上がりに欠けるものの、全体の雰囲気とか凄く好きで、話の展開も嫌いではなかった。

そんなに詰まらないかな?この映画…

授業で取り上げられる吸血鬼文学になぞられるように、転入してきた1人の謎の少女がもしかしたら吸血鬼カーミラのような怪物なのかもしれないという…これが現実なのかレベッカの妄想なのか、結末になっても曖昧と言うのが致命的なのか。

エリッサと親しくなるごとに、次第に生気を失って行くルーシー役のサラ・ガドンがまた美しかったし、もしかしたら吸血鬼なの?といった役柄のリリー・コールも不思議な魅力でそれだけでどこか異質な感じがとても良かったし、サラ・ボルジャーも瑞々しくて可愛かった。

父親の死を乗り越える1人の少女の話であるのは間違いないけれど、その表現方法と主人公レベッカの人物像にもう少し説得力のようなものがあれば良かったのかも。

恐らく、エリッサはレベッカの分身のようなものとして描いているのだろうけれど、その分身が彼女の大切なものをどんどん奪っていくと言うことの背景がちゃんと描かれていないのが敗因かな。

それでも、観ていて飽きなかったし、結構お気に入りかも。
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