ペコリンゴ

ジョン・トラボルタの プラスチックの中の青春のペコリンゴのレビュー・感想・評価

3.4
記録。
一歩踏み出した世界はこんなにも…

ジョン・トラボルタが『キャリー』(ブライアン・デ・パルマ監督)と同年に主演したテレビ映画。

先天的な免疫不全を持ってこの世に生を享けた少年の青春物語。”プラスチックの中”とは無菌室を意味する。常人にとっては微弱な菌やウイルスが彼にとっては命取りになるのだ。

全然本質的じゃないんだけど、いくら古い作品とはいえDVDの画質の劣悪さに唖然。まるで3倍モードで録画して5年くらい放置したVHSみたい(笑)

映画自体は割と現代でも古びない、甘酸っぱさと爽快感が共存する普遍的な内容。

当時22歳のトラボルタの顔は胸焼けしそうなくらいに濃ゆいが、その濃厚さを帳消しにするくらいには爽やかだ。

素敵なのはやっぱり一枚隔てたキスシーンですかね。それなりにへこたれる事はあれども、健やかで前向きな主人公像も良き。

目に見えないウイルスのせいで見えない壁に囲まれたような窮屈感を覚える昨今。この映画の主人公とシンクロする部分も多いかもしれないよ。