Hiro

恋天狗のHiroのレビュー・感想・評価

恋天狗(1955年製作の映画)
1.5
さほど痛快でもない主人公を市川右太衛門さんが演じる。

内容の解りにくさと、編集の下手さがやたらと目立つ。珍しく酷い出来だ。芝居の息もあっていない。

市川右太衛門さん程の役者でも様々な作品にぶつかり、辛い時があったのだなあと思った。

天狗と呼ばれる痛快浪人を主人公に、勤皇佐幕入り乱れる中、善悪の対決、剣あり恋あり、陰謀ありという山手樹一郎独自の波乱とユーモアに綴られる興趣時代劇で、右太衛門、花柳小菊の艶麗コンビを始め、豪華出演になる絶対娯楽篇。

ストーリー
江戸幕府に対する不満が高まりつつあった慶応三年。貧窮組と呼ばれる一団の騒乱に巻き込まれた柳橋の売つ奴お萬は、「天狗」と名乗る男に助けられた。彼の名は青井鬼太郎。与力の佐川剛造に追われる鬼太郎に、お萬は密かな胸の疼きを覚えた。実はこの鬼太郎、もとは質商豊田屋の弟で良次郎と言い、七年前に旗本大桐市郎兵衛の娘・雪江のもとに持参金を持って入り婿をするはずだったのだが、与力佐川の友人・半四郎が雪江に横恋慕し、良次郎を老中安藤対馬襲撃の一味とでっち上げて捕らえ、半次郎が市郎兵衛を脅して大桐家に納まってしまった。支度金は佐川と分配して着服するが、雪江には逃げられ、後に噂で自殺したと聞く。良次郎は大川に投げ込まれたがかろうじて生き残り、今は薩摩屋敷で益満休之助らと打倒幕府の運動に加わっていた。益満は御用盗も指示していたが、半四郎は御用盗が盗んだ金品を更に奪い取っていた。一方、佐川は良次郎の義姉お豊を人質に、良次郎をおびき出して殺そうとする。だが、良次郎は偶然知り合ったお萬の弟・弥太吉の助力によりお豊救出に成功。すると佐川は半四郎を豊田屋に押し入らせ、夫婦を斬殺し、その罪を薩摩の御用盗に被せ、更に半四郎の毒殺までも企んでいた。だが、豊田屋に押し入った半四郎一味が金蔵に向かった時、そこにいたのは良次郎の姿だった…。
Hiro

Hiro