おふざけ映画のようで、たまらなく何かを言いたそうな映画。
3Dというものが現れ、IMAX登場、昨年から今年にかけてはDOLBY CINEMAが話題になり、さらにSONYが新しい上映なんたらをーてのをTwitterで今日見かけました。
そんな時代の中、フィルムの映写機をカラカラと回しての上映。
映写機の調子が悪くて中断したり、埃が入って中断したりで、「かつて映画は生だった」という言葉を初めて体験できて少し興奮しました。
と、まあなんでこんなどうでもいいような事を書いたかといいますと、この映画に通じるものがあったからなんです。
次々と新しいものが生まれてどんどん進歩していく、そんな世界に憧れを持って大都市🇫🇷にやってきたキドラット(キドラット・タヒミック)は、かつてお父さんが知ってしまった真実に辿り着きます。
その様をずっと観てきたものだから、終盤でキドラットが選んだ車自体はスクリーンには映されないけど、彼が何を選んだのかはすぐ分かるんです。
そんな彼のひと旅行を見るに、進歩にばかり目を奪われず、やはり立ち返るということは絶対に重要で必要なことだと思いました。
そしてそれらを鑑みると、序盤には無意味に思えたシーン等が実は結構重要なもので、初めから伏線を張りまくっていたことに気がついたので、色々含めてもう一回観たくなりました。
本当に好きな感じの映画でした。