MASAYA

グローリー・ショット 〜栄光への軌跡〜のMASAYAのレビュー・感想・評価

3.7
自分が大学でこのスポーツをしていなければ観なかったであろうことを断言できる作品。

皆さんラクロスというスポーツをご存じですか?

「あーあれでしょ、女の子が網でやるスポーツ!プリキュア!猫の恩返し!」

間違ってはいませんが、それはあくまでも"女子"ラクロスです。
女子ラクロスは相手に直接触れることはできませんが、男子ラクロスはヘルメット、ショルダー(肩及び胸部の防具)エルボー(肘から二の腕の防具)、グローブを身に付けなければプレーができないほど激しいです。
プレッシャーOK
叩くのOK
タックルOK
なかなか過酷です。
またトッププレイヤーのシュートは160km/hを超えることから、「地上最速の格闘球技」とも呼ばれています。

プレースタイルやルールは"空中のアイスホッケー"だと思ってください。比較的イメージし易いかと思います。

さて前置きが長くなりましたが、ラクロスというスポーツを少し知ってもらえたところでレビューに入りたいかと思います。

とりあえずこんなマイナーな作品はレンタルされている訳がないので、amazonで購入しかないかと諦めていたのですが、偶然部活の同期が持っていたので貸してもらいました。

本作は先住者の地を離れビジネスマンとなった男が開発のために故郷に戻るものの、土地を引き渡す条件としてネイティブ・アメリカンの魂を示せと言われてしまい、その結果地元の高校の無名ラクロスチームの監督を引き受け、躍進へと導くというサクセスストーリーです。

ラクロスは元々は先住民のスポーツであったという史実や土地柄ならではの団結をベースにして、プレースタイルやチームの変革を描き、ジャイアントキリングを達成するというプロセスはなかなか目を見張るものがあります。名門校に弱小校が挑むというこの黄金の構図はたとえどんなスポーツだとしても熱くなるものがあるでしょう。

たしかにチープ感満載ですし、ストーリーが上手く出来すぎていたり、深みを感じられないなどの粗さは目立ちますが、ラクロスをやっている人なら誰でも知っているような超有名人が登場したり、実際にプレーをしているのがこの作品の隠れた魅力と言えるでしょう。

MLLのスーパースター"ポール・レイビル"がカメオ出演していたり、学生離れしたビッグプレーが飛び出すなと思ったら、あの"トンプソン三兄弟"がプレーをしていたりなど驚かされることばかりです。

自分が日々しているスポーツの映画ということで嬉しくてつい興奮気味にレビューをしてしまいましたが、ラクロスについてあまり知らない人にこそ観ていただきたい一作です!
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