CharlieZG

エヴァの告白のCharlieZGのレビュー・感想・評価

エヴァの告白(2013年製作の映画)
3.8
1921年、幸せを夢見て渡米した移民女性が過酷な現実で苦悩する姿を描く。

戦火で父母を殺されポーランドから一緒に来た妹とも引き離され、冒頭から可哀想で胸が痛んだ。
送還されるよりはマシだったかもしれないけど、選択肢のない底辺の生活は敬虔なクリスチャンの彼女としては罪悪感に苛まれたろう。
手を差し伸べたブルーノはコネがあってイイ奴に見えたけど策士で売春斡旋しかなく、そこに現れるオーランドが希望に見えるけどそれも束の間。

邦題は「エヴァの告白」ではなく「ブルーノの告白」の方が合っていると思う。
ブルーノはエヴァの人生を狂わせたけど真のクズ野郎ではなかったことに救われた。

窓の向こうを行くボートとガラスに反射したブルーノの後ろ姿のラストカットが強烈な余韻を残した。
良かった。


グレイ監督はマリオン・コティヤールの美貌を活かすべくこのストーリーを書き下ろしたそうだ。
いつも美しい女優だが、ここでもマリオンの美しさが際立っている。

現在のエリス島は多くの人がフェリーに乗って訪れる観光地となっているが、移民局のあったその昔は現実に入国出来ず送還された移民もいたらしく別名「嘆きの島」とも呼ばれたらしい。


監督 ジェームズ・グレイ

キャスト
マリオン・コティヤール
ホアキン・フェニックス
ジェレミー・レナー
アンジェラ・サラフィアン
マヤ・ワンプゥスイク
イリア・ヴォロック
アントニ・コローネ
エレーナ・ソロヴェイ
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