爆裂BOX

ナイトメア ミュージアムの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ナイトメア ミュージアム(2006年製作の映画)
3.6
考古学者ハリーのチームはリビアの遺跡で「メデューサの瞳」と呼ばれる黄金の杖とバジリスクの石像を発掘。アメリカの博物館に運び込むが日食のお披露目の日に杖の作用でバジリスクが復活してしまい…というストーリー。
「ナイト・ミュージアム」に便乗した邦題とジャケも似せてますが、内容は神話に登場する伝説の蛇王バジリスクが現代アメリカで復活して暴れまわるというモンスター・パニックです。博物館が舞台になるのは前半ちょっとだけですね。
博物館を飛び出し街で暴れまわるバジリスクと武装した軍隊&考古学者の主人公達が戦いますが、全体的にコメディタッチな作りになってますね。主人公とヒロインも軽口叩き合いながらバジリスク追い掛けて戦ったり、黄金の杖を盗んだ悪党カップルのキャラややり取りもコミカルタッチで描かれています。その割にはバンバン人は死んでいくんでそのミスマッチさに大分違和感覚える人はいそうですね。
バジリスクVS軍隊の戦いをちゃんと描いてるのも好印象でした。まあ、低予算何で武装した軍隊と言っても戦闘車両や装甲車なんかは出てこないんですが。
バジリスクは10m近い巨体に銃弾にも冷気にもビクともしない強靭な鱗、人間を麻痺させる液体吐きかけて青く光る眼で睨みつけると相手を石に出来るという中々強力な存在ですね。攻撃方法も石にするだけじゃなく、尻尾や頭突きで相手を吹き飛ばしたり潰したり、上半身や腕を食いちぎったりします。CGはちょっとチープで、人間との合成も微妙な所ありますが、臆する事無く人間との絡みのシーン多いのは良いですね。博物館→ショッピングモール→原発と場所を変えながら暴れまわるバジリスクの見せ場が十分以上あるのも良いですね。出し惜しみなく最初から暴れてくれますし。妊娠してるという設定が途中で出てくるからお約束のオチになるかと思ったらそんな事なかったですね。あの設定いるか?
キャラの中では主人公の助手兼相棒のルディがいいキャラしてました。成分分析など主人公に頼まれた事文句言いながらもちゃんとこなすし、バジリスクへの対処法考えたりとコメディリリーフだけじゃなく有能ぶりも見せてくれます。主人公に相棒って言われて嬉しそうな表情しながら「助手いなくなっちゃうだろ」っていうシーンは特に良かった。「ゴーストシャーク」等のトンデモサメ映画監督するグリフ・ファーストが演じてます。「レイク・プラシッド」シリーズに出てるヤンシー・バトラーが黄金の杖盗む悪女役でこちらもキャラ立ってました。ヒロイン等に「入れ乳女が!」と罵倒されたり、最期もバジリスクにドレス剝ぎ取られて下着姿披露する嬉しくないサービスシーンあります。そこから向き合って罵声浴びせる所は凄い。
黄金の杖の宝石の光と原子の光似てるから原発に誘い込もう!という」超展開にはびっくりですが、最後の決着は割とアッサリでしたね。
ラストのオチも個人的にはいい感じでした。あの3人の冒険もっと見たくなりましたね。
便乗タイトルにしては、モンスターの暴れっぷりも良くて、ストーリーも面白くて結構楽しく見れました。