生永這人

ペインレスの生永這人のレビュー・感想・評価

ペインレス(2012年製作の映画)
3.9
スペイン映画は質が高い。

「痛みを感じない子ども」から当然連想される「実験・研究・実用化」のフローですが、これを表面的ではなく、飽くまでも心理的描写を巧く織り交ぜて一つの「悲劇」を物語る。
この上等な脚本、実は『REC』シリーズのルイス・ベルデホによるもの。十分、鑑賞動機になるでしょう?

決してホラーではなく、サスペンスまたはミステリにカテゴライズされるべき作品ですので、衝撃は少ないものの、終盤まで登場人物全員の「正体」が揃わないところがまた面白く、程よい混乱と、緊張と、残忍さを感じること必至です。
推理小説を一冊読み終えたときの充実感を是非。
生永這人

生永這人