shunsukeh

ウルフ・オブ・ウォールストリートのshunsukehのレビュー・感想・評価

3.5
悪い方にぶっ飛んだ人間も、行くところまで行ってしまうと面白い、ということなんだろう。この映画からは、教訓とか深い内省は感じられないし、主人公ジョーダンがこうなってしまう要因としての生い立ちや、葛藤や、呵責なども描かれていない。しかし、痛快さがある。私は主人公のジョーダンを「時計仕掛けのオレンジ」のアレックスに重ねてしまった。しかし、人というのは不思議なもので、これだけ悪事を働く主人公を痛快な気持ちで観たからといって、自分もそういう行為をしたくなるというわけではない。それは、自制心で抑えているというわけではなく、そういう気にならない。憧れることすらない。エンターテインメントとして観ている。人間の精神は単純ではない。
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