福福吉吉

殺人漫画の福福吉吉のレビュー・感想・評価

殺人漫画(2013年製作の映画)
3.5
WEB漫画の編集長ミスクの変死体が発見され、刑事のギチョル(オム・ギジュン)はミスクの担当していた漫画家のカン・ジユン(イ・シヨン)が描いた漫画のとおり殺されていることに気づく。ギチョルは相棒のヨンス刑事(キム・ヒョヌ)と共にジユンを調査するのだが、ジユンの漫画に沿った変死体が次々と発見されていく。

主人公のジユンの漫画どおりに人が死んでいくというどこかで見たような気がしながら、その怖さに満ちた殺され方と、オカルトなのかヒトコワなのか、虚構なのか現実なのか分からないストーリー展開で充分に興味を惹きつける作品になっています。ストーリーがスピーディーに進行するため、緊迫感が終始みなぎっており、最後まであっという間でした。

ストーリー上、ジユンが心理カウンセラーに相談していて、幻覚に悩まされるシーンが挿入されていることにより、観ている側には虚実が分かりにくくなっており、頻繁に怖い目に遭ったと思ったら夢だった展開が多いのが少し気になりました。夢の中の出来事が結構、怖く出来ているので「夢でした」で現実に戻されるとホラーとして冷めてしまう気がします。

また、ストーリーが進行するにつれて歪んだ人間関係や過去が明らかになっていき、韓国作品ならではの濃厚な人間のドラマが映像として描かれています。これが私としてはとても面白かったです。

なかなか面白かったと思います。

鑑賞日:2023年3月8日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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