爆裂BOX

コールド・ブラッドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

コールド・ブラッド(2012年製作の映画)
3.6
ダイヤモンド泥棒エディを警護するトロント警察巡査フランシス。エディは自分を逃がすようジェーンを説得するが、凶暴な相棒たちがダイヤの奪還に現れ…というストーリー。
病院を舞台に盗まれたダイヤを巡って宝石泥棒と警官とギャングが三つ巴の戦いを繰り広げるクライムアクションです。
ダイヤ強盗を働いて逮捕され、その時負った怪我が元で昏睡状態だったコルデロが目を覚まし、警護の女性警官フランシスに口八丁で脱出を図ろうとするが、病院に怪しげな三人組が訪れるという内容です。
ほぼ病院のワンフロアで展開するワンシュチエーション物でもありますが、現れた三人組、仲間であるはずのその三人からも逃げるコルデロ、ボコボコにされながらもあきらめずに戦うフランシス、巻き込まれた宿直の医者とそれぞれの戦いがワンフロアで目まぐるしく展開するので最初から結構緊張感あります。
主人公も犯人のリーダー格に手錠かけるも殴り倒されて昏倒し、手錠外す為に手術室で手術用のノコギリで手を切断されるショックシーンにはびっくりしました切り始めたら目を覚ましてまた殴られて昏倒させらる所妙にリアル)終盤でも撃たれたり頭銃で殴られたりとかなりボコボコにされて、顔血塗れになって片手でも奮闘する所は自然と応援したくなりますね。指輪目当てに持ち去られた手を何とか取り戻そうとする所も面白い。
彼らから逃げ回るコルデロもペラペラ喋り捲って口八丁で何とか乗り切ろうとするキャラが面白く、特に最初のフランシスとの掛け合いが中々楽しかったですね。フランシスにテーザーガンで撃たれたりしながらも、脱出の為に協力していく流れや、結構堅物なフランシスがそれでも信用しきれず完全なバディという訳じゃない所も面白かったな。
ダイヤを取り戻すことと裏切ったコルデロを制裁する為に病院に現れる三人は、リーダー格が人殺しも辞さない冷酷な人間で、二番手の黒人も冷徹そうでしたが、三人目は犯罪者じゃなくて出来心で協力しただけっぽい小心者で、家庭を持ってて早く家に帰りたいという設定は面白いけど、黒人が割と早く捕まって無力化されるので、悪い奴がリーダー一人になる中盤以降は緊張感薄れた感はありましたね。中盤以降は一進一退というか、話が進まない状況になるのでトーンダウンしたように感じられました。
当直の医師は殺されキャラかと思ったら、椅子に拘束されても自力で拘束解いて片手切断された主人公の治療したりと結構活躍したのは意外でした。そのせいで家族酷い目にあわされたけど。結局家族も無事保護されたんだろうか。
終盤で助けが来たと思ったら…という展開は予想付いたけど悪くなかったですね。あの悪徳警官呆気なさ過ぎたけど。
ダイヤ見つけた主人公がそのままパクるかと思ったけど、そんな事は無かったですね。でも本当に警官はやめるんだろうか。まあ流石に酷い目に遭い過ぎたしな。終わってみれば死んだのはアイツ一人というのはちょっと面白かったな。
トーンダウンする所はありますが、恐らく低予算のクライムアクションとしては掘り出し物の部類ではないでしょうか。