「この世こそ地獄だ ベニー」
20年ぶりに出稼ぎから戻った人の良いおっさんが祖国の現状に戸惑いながらも何だかんだで麻薬密売組織に入って本物のギャングスタになっていくお話。
昼にタコスを食べたためかメキシコ感が欲しいなあーとか思いNetflixにて"メキシコ"で検索してヒットした本作を鑑賞。内容は悲惨な暴力の連鎖を描いているのにそこまで重くない不思議な作品でした。
その要因はなんといっても陽気なメキシカンミュージック。前半のそれをバックに行われる凄惨な暴力の数々は悪趣味極まりないが、なぜか笑えるから不思議。
ただ後半に進むにつれてもう笑ってはいられないほどに暴力はエスカレート。''歯には歯を息子には息子を''と敵対する組織はもちろん仲間の家族にも復讐の刃は及び、助けを求めた警察でさえ腐敗しているというまさに地獄なメキシコの現実をこれでもかと突きつけてくる。
で、散々暗い気持ちにさせられた後にクライマックスのクソ野郎ども皆殺しからの''VIVA MEXICO 2010"にはテンション爆上がり。これぞ名シーンといったところで最高でした。