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罪の手ざわりのbennoのレビュー・感想・評価

罪の手ざわり(2013年製作の映画)
5.0
いきなりオープニングのタイトルバック…"オフィス北野"の文字にビックリ!

ジャ・ジャンクー監督が北野武の大ファンで、それを知った北野サイドが製作に協力したそうです。

本編始まって数分…「わぁ!タケシイズム!」と確信しました。

実際に中国を揺るがした4つの事件をオムニバスで描いた作品…。
1. 山西省のダーハイ: 社長と村長が癒着した会社で正義を求める男…。
2. 重慶のチョウ: 妻と子には出稼ぎだと偽って強盗を繰り返す男…。
3. 河北省のシャオユー: 不倫相手に結婚を求めつつ風俗の受付で働く若くない女…。
4. 広東省のシャオホイ: 縫製工場の仕事を辞め、働き始めたナイトクラブのホステスに恋する青年…。

急激な経済成長の裏で、不条理な現実に打ちのめされ鬱屈した閉塞感を感じる人々…そんな彼らが"暴力"という手段で反逆します。

北野映画さながらに痛く残酷な暴力シーン。衝撃的ではありますが、後を引かない潔さは若干のエンタメ性もあり見応え十分です。特に中国が舞台ということもあり「えっ、オンリー・ゴッド?!」と感じさせるようなシーンも…。(『オンリー・ゴッド』はタイでした…ს)

ジャ・ジャンクー監督の作品は内容が社会派だけに、本国、中国では上映禁止になることもあるそうです。

タイトル『罪の手ごたえ』…にあるように彼ら4人は事件の際に凶器を使用します…。
 「猟銃」…「拳銃」…「ナイフ」…
     そして4人目は…「㊙︎㊙︎㊙︎」…。


thanks to ; Lenelyさ〜ん✩°̥࿐୨୧
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