Omizu

死んでもいいのOmizuのレビュー・感想・評価

死んでもいい(1992年製作の映画)
3.5
【1992年キネマ旬報日本映画ベストテン 第5位】
『ヌードの夜』石井隆が西村望の小説『火の蛾』を映画化した作品。助演の室田日出男はブルーリボン賞とヨコハマ映画賞を受賞、キネ旬でも脚本賞と主演女優賞(大竹しのぶ)を受賞した。

なるほど。この時代らしいセンセーションがある作品。つくりは上手いが、話にイマイチ納得ができず・・・

まず導入として、レイプされてそのままズルズルの関係になってしまうというのがあまり共感できないというか。そういうこともあるかもだけど、大竹しのぶ演じる名美が永瀬正敏演じる平野にそこまで惹かれているようには思えない。

でもやはり大竹しのぶが演じているからこその説得力はあるような気がする。彼女じゃないとこの空気は作り出せなかったと思う。

大竹しのぶ、永瀬正敏、室田日出男の三人だからこそA級の映画として成立している気がする。この三人以外にはあり得なかったと思う。

そして撮影が素晴らしい。桟橋のシーンもだが、冒頭の長回し、臨場感ある揺れるカメラなど様々な工夫がされていて面白い。

話としてはあまり納得できない感じではあったが、役者陣の名演、撮影は素晴らしい。
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