Rosso

ヒックとドラゴン2のRossoのレビュー・感想・評価

ヒックとドラゴン2(2014年製作の映画)
4.3
劇場公開に備えて復習。
お次は5年後のバーク島。

いや〜凄いっす。
惜しいところも正直あるけども補ってくるレベルの完成度かな。
ヒックはもう全ての解を出せていて親父をも変えた自信がある。
それでもなおヒックの"ドラゴを説得する"を承認しない親父のみならず母。

これ超色んなところに置き換えられそうですよ。
成功体験で自信を持つのはそりゃ良いことなんやが、この世の中ど〜〜〜うしても分かり合えないやつはいるっつう残酷さ。
それを知った大人が保守派に生きる様を見て若者は尚更やってやろうと滾るわな。
ガキから大人へ年齢も立場も移り変わる社会人4年目マンのワイ、ぶっ刺さり。
分かり合えない、埒が開かないのならば仲間を守ろうっつう思考過程を経ての保守派は挑戦せず現状維持を美徳とする保守派とは全くの別物ですよね。
親父とヒックの対比からの昇華、その伝え方が今作とても秀逸です。

あとはもう過去の僕が言いたいこと全て書き殴ってるわ。

伝わるキャラ愛も最高ですよね、
おいデジモンtri.聞いてるか?

そしてお馴染みのメロディが神旋律なので早く映画館で堪能したいです。
とにかく健康に生きながらえなければ!(別に病にかかってるわけでもなく至って健康に社畜ってる年末)


〜2018.08.05の感想〜
舐めてかかって視聴したら度肝を抜かれたヒックとドラゴンの2作目、5年後のバーク島。
もうね、最初の数分のドラゴンレースに興じるバーク島と女になったアスティ及び美しい映像美ですでにおじさんウルウルきちゃう。
ヒックへの感情移入よ、良かったな本当に、と。

んで今作ですが、
同じ平和・共生を掲げていても
ヒックと親父とでまーたズレがな。
「話しても伝わらない、分かり合えない奴はいるから、民を守ることが先決」論の親父と、
「あの親父だって変えられたんだから説得すれば分かってもらえる」論のぐう聖ヒック。

ここに着目してこれを追うと、
なんて悲しく現実的なんだ とこの世の条理を感じる展開、これが痛烈でわかりみが過ぎる...
途中でドラゴンおばさんも分かり合えない論者なことが判明した時のヒックの顔もわずかな描写だがうめえなあ。

前作のデカいドラゴンと対峙するラストより今作のボスとの対峙の方が筋が通ってて好きだった。

ヒックが正しいことが目の前に叩き出されてなお、「断る!」と豪語したドラゴ。
ドラゴサイドにも闇落ち背景や、プライドなど色々あったと思うけども、大きく「断る!」と言う奴とは悲しいけど分かり合えないんだよなあ。手遅れや。
民が勝利に沸く中、海を一瞥するヒックの表情がたまらん。

兎にも角にも理想通りとはいかない中で最適解を導くヒックに感嘆しかできないっす。神アニメや...

個人的には親父あれこれは最後までなんだかなあ〜
結構この人見えない罪を重ねてたと思うんやが、ドラゴン共生世界創生に対して「お前が俺の言うことを聞かなくて良かったよガハハ」なんてヒックに言える神経が分からないんだよなあ〜
ヒックもキレねえし。

そういう好きになれないさがドラゴンおばさんへの共感感情生成にも影響してしもうてな、うーん俺が考えすぎで固執しがちなのかなあ。

でもその辺をバッサリ自分の中で置いておけば主題はとても良かったし刺さった。
トゥース筆頭に製作陣のキャラへの愛も伝わるわ〜〜

3作目は劇場行こうと思ったのも束の間、なんと2作目って劇場公開されてないんだってな!
どんな大人の事情なのか知りませんが、僕は劇場でこの世界観と映像美体感したいんで、お願いしますよ。
Rosso

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