ネブュラー

フルートベール駅でのネブュラーのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
4.6
ライアン・クーグラー×マイケル・B・ジョーダンの幕開け。
オスカー・グラント三世射殺事件を題材にし、当時の撮影映像も挿入される。
ある男の新年の決意から、突然の死までなんとも淡々とあっけなく終わりを迎える。
日常のタッチから、オスカーの意思や家族への思いを積み重ねるように静かな決意を描き出す傍ら、突然の死までの過程であるとふとよぎる瞬間が映し出され、なんともしがたい感覚、何もできない感覚が無常さをあらわにしていく。
この徹底された淡々とした描かれ方が、差別問題以上に、一人の人間の人生の儚すぎる瞬間、加害者・被害者の物理的・精神的な弱さ、脆さがより悲哀さを演出する。
こみあげてくる感情が複雑すぎて、よくわからないまま泣いた。
ネブュラー

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