Mikiyoshi1986

ワレサ 連帯の男のMikiyoshi1986のレビュー・感想・評価

ワレサ 連帯の男(2013年製作の映画)
4.3
東西冷戦の真っ只中、共産主義国家から民主化への道を切り開き、東欧革命の口火を切っていったポーランド。
そこには当局の圧力で不当に解雇された電気工が、労働組合「連帯」の代表となり、ついには大統領へと登り詰めた、レフ・ワレサの壮絶な闘争がありました。
本作は一介の労働者にすぎなかった男が次第に指導力を発揮し、祖国の自由の為に戦った"共産主義の崩壊"までの軌跡を綴っています。
しかし、彼が世界から称賛され、ノーベル平和賞を受けるに至った功績も、妻の"内助の功"無くしては語れません。
劇中では当時のロックやパンク、レゲエなど反抗心剥き出しのレベルミュージックが数多く挿入され、時代背景を鮮烈に印象づけています。
また、本作で描かれた親ロシア派政権と、独立的な民主化を求める国民との戦い。この図はまさに今現在、ウクライナ・ロシア間で続いている危機的関係をそっくり描き写しているかのよう。
それらも含めて、蚊帳の外にいるしかない我々だからこそ、いま目撃すべき作品なのではないかと強く感じました。
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