1820年代捕鯨船エセックス号の乗員に起きた悲劇。
タイトルほど白鯨との戦いがなくて、肩透かしを喰らうかもしれないけど、個人的にはもっと評価されるべきだなと思う。極限下の人間はどのようになってしまうのか。深く興味深いものだった。
とてつもなく大きい白鯨によって船は大破され、漂流の日々を送ることに。その中で起こっていく人としての葛藤の日々。水は目の前にあるのに、飲める水ではないという状況がより人を狂気にさせてしまうんだろうなという、洋上の漂流の過酷さ。
できれば読んでみたいなと思えるこの作品の原作と、白鯨の一作。
宗教色もあり、人間ドラマもあり、そのバランスがとてもうまく取れていたのはロンハワードさすがといったところでしたね。