8bit

アメリカン・スリープオーバーの8bitのレビュー・感想・評価

4.0
ずっと観たかったんだけど、機会がなくて。
ソフト化のクラウドファンディングに参加して、念願のブルーレイを手に入れることが出来ました。

様々な登場人物の、様々な思惑が交錯する一夜。
誰が好きで、何が欲しい。誰を思い、何を求めるのか。
〝青春〟というスリープオーバーを彷徨い続けた若者たちの、夏の終わりの物語。
やがて夜は明け、それぞれの明日へと踏み出してゆく。
陽の光に照らされた彼らの表情の清々しさがいつまでも心をはなれない。

この手の映画に必ずと行って良いほど出てくる〝ネット〟も〝SNS〟も〝スマホ〟も全く出てこないのは、やはり現代の若者の姿を切り取ったものなどではなく、もっと普遍的なものを目指したのだろう。
原題にもあるとおり、これは〝青春〟というの名の現代の神話なのだと思う。

〝It Follows〟でも印象深かった映像美。
人物を捉えるカメラワークや時制の編集が絶妙で、自分もその一夜を体験しているような感覚。
「スリープオーバー(お泊まり会)」という文化もとても興味深かった。
枕と寝袋を持って集合みたいな光景は日本ではまず見ることがない。
そもそもあんな大人数でお泊まり会のできる広い家が見当たらない笑
男女での過ごし方の違いも面白かった。
C級ホラーを眺めながらピザとポルノ雑誌で駄弁ってる男子に対し、女子は葉っぱとクスリとビールっていうね…。
この映画全体に言えることだけど、女子はとてもオトナで、男子はコドモっぽいんだよね。

いやあ、やってみたくなったねスリープオーバー。
フォロワーの皆様。
枕と寝袋持参でうちに来てくれたら、この映画の上映会をしましょう。
ちなみに同時上映は「エボラ・シンドローム」と「邪淫の館 獣人」です(゚∀゚)
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