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銀輪のmingoのレビュー・感想・評価

銀輪(1959年製作の映画)
4.2
2019.6.19「映画の教室2019」④回目

松本俊夫、最強のデビュー作にして日本美術最強の面子。実験映像のさきがけ、伝説的作品なのもうなづける前衛さ。何より音楽に武満徹、美術に北代省三、山口勝弘まで居るんだからやばすぎる、特撮に円谷英二も。冒頭少年が無言で絵本のページをめくりそこには荒涼とした異空間が広がり抽象的な光の模様などが飛び交う。その後フレームやホイールなどの部品が空中に浮かび回転し駆け回る。執拗かつ様々な自転車の展開、2人乗りのタンデム自転車で笑った記憶ある。夢オチは置いといてPR映画なのに自転車の疾走感や爽快感に注目せず部品ぶん回す発想が原点にしてやばさを感じさせる。肉体や感覚を置き去りにされた観賞後は虚無感しかなかったのに湧き上がる感動、これが映画か。
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