冷蔵庫とプリンター

HUNGER ハンガーの冷蔵庫とプリンターのレビュー・感想・評価

HUNGER ハンガー(2008年製作の映画)
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 これがデビュー作とは恐ろしい力量だ。
たしかに1981年のIRAの壮絶なハンガーストライキを巧みに描き出している良作だろう。見終わった後は、ボビーサンズの生き様(死に様)や北アイルランド問題について思いを馳せるべきなのだろうが、どちらかというとちょっとそれどころではないというか、後半はファスベンダー大丈夫?っていう思いが上回り、気が気でなかった。
 今作のファスベンダーによるクラッシュダイエットに限らず、俳優が役作りのために極端に身体を変容させること、そして俳優の過剰な負担を拠り所にした作劇(果たしてそれは演技と呼べるのだろうか)
 こういう類の映画を受け入れがたく感じてしまうのは、フツーに心配になるからだけでなく、俳優に対する「頑張ったね」という感想が単純にノイズになるからだろう。ということで、マジで無理な映画でした。