Sho

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のShoのレビュー・感想・評価

4.0
生まれ持った才能や境遇と、本人が感じる幸福は比例しないということを強く感じた作品。

天才故に孤独を感じ、使命を果たすもそれが報われず、数学者ながら多くの秘密の海に飲まれ、本当の己を押し殺して生涯を終えたチューリング。

彼の生き様から戦争、同性愛に対して深く考えさせられた。そして死生観。極限の状態で自分の愛する家族と「戦争の勝利」を天秤にかけられるのかというところは胸が苦しかった。

多くのものが縛られていた歴史があったことを見ると、現代は「自由と責任の世の中」であると言えよう。自らが求める幸せを自らの意思で手に入れる為に何を差し出せるか。これが1つのテーマだ。

そしてこの世に存在する全てのものの背景には、それを生み出した人がいる。たくさんの人の犠牲の上で今自分がこの現代に生きていることにもっと感謝すべきだと思う。

自分も誰かの人生に影響を与えるようなものを残せる人間として生涯を全うしたい。
Sho

Sho