ちゃんあつ

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のちゃんあつのレビュー・感想・評価

4.7
第二次世界大戦を早期終結に導いた数学者アランチューリングの伝記的映画。

ずっと気になってはいたものの何故か観るには至ってなくて、今日たまたま夜時間あったから観た。素晴らしく良くできた伝記映画だと思う。アランチューリングという天才の偉業は勿論だけど、彼にまつわる様々な話がそれぞれ大きなテーマ系になって自然と提示されてるのがすごくいい。

一つは戦争。もう一つはセクシュアリティ。

もちろんあくまで伝記映画という形をした作品なので随所に脚色はあったけど、観終わった後にwikiを一通り読んだ限りでは、かなり史実に忠実に作られているのもよかった。

戦争とセクシュアリティという大きなテーマ系を更に歴史という視点でまとめてみると、少し複雑な気持ちになる。

イギリスがもし同性愛を禁じていなければ、チューリングが41歳という若さで亡くなっていなければ、コンピュータ科学とか人工知能は今とは違った形だったのかも知れない。wikiにはチューリングのいくつもある肩書きの最後に「哲学者」と書いてあったけど、戦後の研究テーマを見てみるとそれも納得できる。

「機械は思考できるのか?」

普通に生きていれば、あと30年は生きられたであろうチューリングがこの問題を考えられていれば今の僕たちの生活はどうなっていたんだろうなと思う。

こんな長いレビュー書いたの久しぶりだけど、それくらいいい映画でした。
ちゃんあつ

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