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平成残侠伝 血刃が吼る!のryouのレビュー・感想・評価

平成残侠伝 血刃が吼る!(1998年製作の映画)
3.5
舎弟を持たない一匹狼のやくざ風間(竹内力)と潜入捜査官刑事、南(坂上忍)の物語。

菊花連合本家三代目佐久間を何者かに殺されるところから物語は始まる。
菊花連合三浜組の風間が事務所に呼ばれ『やくざになりたい』と弟子入り志願してきた南を兄貴分の岸辺(山田辰夫)から押しつけられるがこの南が全然やくざ志願に見えない。
キチンとスーツを着こなし礼儀正しく自己紹介もする。
元は電気メーカーに勤めていたという南を風間は相手にしないが仔犬のようにすがってくる彼をいつしか可愛くも思うようになってくる。
南に壊れたトランジスタラジオを修理するように言いつける。行きなりの修理依頼をあたふたしながらも受け入れ直そうと奮闘する南。
おそらく風間は最初から南の素性を知っていた、と思われる。

一本気で忠実な風間を利用し、かたぎになろうとしているアニキ分の菅沼(成瀬)のエンコを風間に迫らせたり、自分が四代目に収まろうと組長の轟を舎弟に殺させる外道っぷり。岸辺役の山田にはイライラさせられる。
一部始終を側で見ている南が風間に殺しをさせないように事前逮捕を迫るが認められない。

結果、岸辺を追い詰めた風間を刑事の枠を越えてかばう南が殺されてしまうのだが最期にポケットから出したトランジスタラジオが形見になってしまった、というところか?
ラスト、岸辺を殺した風間がフラフラと草むらを歩くのがちょっとよくわからなかったけど…
坂上忍が可愛い。
やくざに見えないところがいい。

おそらく福岡監督もちょっと、出てるよね?

ところで我らが菅田さんは序盤と中盤に少しだけ顔を出すのだが岸辺と仲間か?と思いきや彼の背中を見、首をチョン、とする仕草を見せるとか(え?どっち?)という感じ。
あとダブルのスーツがとてもよくお似合いでシニアモデルですか?とうっとりしてしまった。

この2年後『侠道』をこのメンバーで制作されることになるとは…感無量でありました。
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