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サムライフのtheocatsのレビュー・感想・評価

サムライフ(2014年製作の映画)
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実際はいい話かもしれないが映画は肯定不可

貯金残高数百円からの起業(NPO学園だけど)サクセスストーリーとのことだが、別にどん底赤貧ではなく、貯金を持ち家新築(親の敷地内)とクラッシクカーにつぎ込んだための散財の結果。
先ずそのスタートになんじゃそりゃ・・・と鼻白む。

学園設立資金稼ぎの為の飲食店開店というのも腑に落ちない。
元生徒ボランティアの手を借り店内改装、飲料食料仕入れのために車を売るというのはまぁいいとしても、「何なんだこの映画は・・」というネガ感覚は最後まで持続。

要は実際はどうか分からないが、映画における主役男子の学園設立に対する強い明確な意志が全然伝わってこず、不登校女児やその親とのエピソード、本執筆と出版営業などの展開全てが浅く薄く、説得力を伴った厚みあるストーリー構築という点で極めて不十分。
強さと凸凹陰影を欠いたライトかつフラットな演出のくせに、お涙頂戴の感動劇に仕立てようとするものだから何とも滑稽な作品に仕上がってしまった印象。

この手のサクセスものは作り手の情熱がないと何も届かない一つの悪しきサンプルなのかもしれない。
下手なストーリーでも熱い情熱でグイグイ押されれば結構それで満足できたりするもんなんだよね。

マイナス一つ星

酷評は映画に対するもの。2021年現在でも学園が存続し、不登校学童などの受け皿になっているとするならそれは素晴らしいことだと思う。

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