爆裂BOX

アイランド・オブ・ザ・デッドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.0
宝探しをするシャロン達を乗せた船が嵐で謎の島に座礁。そこはゾンビが徘徊する島だった・・・というストーリー。
「サンゲリア2」や「ヘル・オブ・ザ・リヴィングデッド」のヴィンセント・ドーン監督によるゾンビ映画。本作は監督の遺作である「ゾンビ2009」の前作にあたりますが、日本でのリリースは続編の方が先でした。
ストーリーはあって無いが如しでゾンビと人間が戦っては逃げるを繰り返し喰われていくという単調なノリでかなりダルイです。前半部分のワラワラと溢れ出たゾンビの群れをショットガン乱射して次々倒していくシーンは中々楽しいですが。
また、監督お得意のパクリシーンも健在で白いシーツで包まれたゾンビの頭を撃ちぬいたりゾンビに頭をつかまれた女性が木片に引き寄せられ目に刺さりそうになったりする「サンゲリア」の様なシーンや墓場で「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の冒頭の様な会話をする男女のシーン等が出てきます。前半は「サンゲリア」と「ハウス・オブ・ザ・デッド」合わせたような感じで後半からは登場人物が飲んでた赤ワインが血に変わってウジ虫が居たり、難破船の船長の亡霊が現れたりと「ゴーストシップ」そのままの展開になって訳分からなくなります。
手を伸ばせば届く位置に自爆ボタンがあったり(休止や起動など何故か日本語表記)、リュートを弾くゾンビやフラメンコを踊るゾンビ、探索中にワイン樽見つけて酒盛りしだすバカやゾンビの群れに突っ込んで戦う勇敢な男がゾンビに腕を差し出して「噛んでみろよ!」と挑発したらそのまま噛まれて死んだりと「サンゲリア2」の寛平ゾンビの様な天然ボケ的演出も随所に炸裂しています。
前述のゾンビの他にも身の上話語って聞かせる老婆ゾンビ等個性的なゾンビが登場します。ラスボスっぽいゾンビは肉喰うというより血を吸う感じでヴァンパイアっぽいですね。ゾンビメイクは基本白(というより灰色かな?)塗りで目の周りを黒く塗ったパンダメイクですが、腐乱メイク施してるものもいます。お食事シーンはちょっと肉喰いちぎったりするくらいで「ヘル・オブ・ザ・リビング・デッド」の様に印象に残るゴア描写は無いのが残念ですが、少ないながらもヘッドショットによる頭部破裂シーンはあるのは嬉しいですね。オカルト由来っぽいですけど、このゾンビ達の発生理由や最後のボスっぽいのもいまいちよくわからないまま終わりましたね。
最後のオチはお約束的でニヤリとしましたが「ゾンビ2009」見てるんで○オチって分っちゃってるんですよね。
登場人物は中々個性的ですし、ゾンビメイクもイイ感じです。またJVDお得意のテキトー吹き替えも炸裂してます。
正直オススメは出来ない作品ですが、ゾンビ好きを自認するなら避けては通れない道・・・なのかな?