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レスティング・プレイス 安息の地のqpのレビュー・感想・評価

4.5
 遺族支援士官(というのがあるんですね)のレアードが名誉の死を遂げた黒人の中尉ドワイトを両親に届けるが、彼らの町は黒人の埋葬を認めておりませんでした。

 この町の人との人種差別の話になると思いきや、ドワイトを支援するためにレアードがドワイトのチームの兵士に人物像のインタビューを始めていきます。ここから意外なことが明らかになっていくという、実はサスペンス仕立てのお話です。

 レアードと一緒に正義と面倒くささの葛藤に悩むことができました。特に、遺族は当然ながら、土地を提供してくれた白人女性との会話は大きなものに感じます。人種差別はないとしても、組織にいれば正義と保身の間の葛藤に悩むことは多かれ少なかれあると思いますが、それに一石を投じている印象を受けます。組織にいて葛藤を感じている人にお勧めです。

 ラストで結局町の人とはあれでいいのかなーと思ってしまったのが残念でした。イラク戦争時ではどうなってるんでしょう。普段はない人種差別も不満がたまるとそこが捌け口になっている気はします。

 最後に、多くの場合正義側にいるのは、通常は遺族など民間の人、軍人でも下級の人というイメージがあります。この映画のおかげで遺族支援士官が好印象に持ててしまいました。
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