chikichiki

マフィアは夏にしか殺らないのchikichikiのレビュー・感想・評価

3.9
評価低いなぁ〜と思いながらも鑑賞。
それもそのはず、日本人にはなかなか縁遠いお話でした。(私自身、鑑賞後に調べました。笑)

1970〜80年代のシチリア島パレルモ。日常化するマフィアの犯罪と反マフィア運動の立役者たち。そして当時の一般市民の状況をコミカル調で描いた作品。

コミカル調ではありますが、物凄く真面目なお話で、むしろこのコミカルさの中で犯罪が行われるからこそ、日常生活を寸断する様な突発性が感じられ、その恐怖に戦慄を覚えました。

当時の一般市民の状況を主人公エルトゥーロに集約することで、一人の人間を通した情勢(隣人との関わりを含めて)を捉えられているのは創作物として、また映画として本作が優れている点だと思います。

また、一見必要のない恋愛要素も"次世代へ繋ぐことの意味"を感じされられるラストへの布石と言っていい。

本国イタリアで多くの賞を受賞し、大ヒットしたのも納得な作品。良作です!!
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