赤いジャケット

めぐり逢わせのお弁当の赤いジャケットのネタバレレビュー・内容・結末

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

インドの都市ムンバイで100年以上続く職業に「ダッバーワーラー」というのがあるそうです
自宅で調理された料理をオフィスへ届けるサービスなんだそうですが、本作はそんな職業を題材した映画です
これが面白い
インド映画って、いわゆる歌って踊る「マサラムービー」が日本でよく紹介されますが、本作はまったく違う
静かな大人のラブストーリーという趣き、観終わった後に残る何とも言えない感情
巧みに観ているコチラの感情を高めて、シャッと幕を閉じる
ここに賛否両論ありそうな気もする
個人的に思うのは、これからネタバレですが
映画の頭の方でヒロインはムンバイで起きた母子の心中事件に言及し、心中した母は宝石類を全て売り払っていたと解説してますよね
クライマックス、ヒロインは宝石類を売り払ったと言い、娘を学校へ送り出す
彼女は自殺しようとしている
そこへ主人公の男は間に合うのか、どうか
観客に委ねますという構図
これは間に合っていると断言できる
それは「人はたとえ間違った電車に乗ったとしても、正しい場所へと導かれる」という言葉によって、本作の世界はできているから
人に薦めたくなる映画ですが、ただちょっと残念だった
料理自体はそんなに映画に映らないんですよね