ラジコンで遠隔操作出来る自衛隊の巨大ヘリコプターを設計した技術者が、納入式の日、テロリストに機体をオペレーションジャックされて、酷い目に遭う!
いやぁ、これ、邦画の大作ですよねー。
昔、原作本を図書館で借りたんですけどわたしにはつまらなかった。
積読の果て、ほとんど読まずに返してしまったヤツです。
しかし、映画は違うんじゃないでしょうか?
そう思って、ドキドキしながら映画を観ます。
が、
酷い目に遭う技術者は、江口洋介さんです。
ジャンルがアクションもので、しかも主人公が江口洋介!
彼の芸風を考えると、なにやら嫌な予感がだすちーの心に去来します。
そして、映画が始まって数分、嫌な予感はあからさまな現実として、だすちーのまえにたちはだかります。
江口洋介さん、脳みそに爆竹でも満載させて点火させてるのか、折り合いの悪い奥方さまと、無闇にコンコンコンコン靴音を立てるムスコにいきなりイキリまくります!
実は、ムスコがたてる靴音には理由があるのですが、江口さんは気にもとめず、イキリます!
家族からして近づく者皆傷つける、もはや、人間ギザギザナイフの様相!
しかし江口洋介さんが主人公になっている以上、諦めざるを得ません。
イキリまくるのをじっと我慢して耐えなければなりません。
そして、ジャックされて、福井の原発の真上へと誘導されるヘリにはなんと、江口さんのムスコが忍びこんでいた!
それを知った江口さんは、当然ですが発狂してまたまたイキリまくります。
俺のムスコをたすけろ!い、いや…たすけてくで!
その叫びを受けてか、自衛隊のヘリコプターも出動、ムスコを助けに行きます。
このへんは、大したもので、本当に、ニアミス状態で二台のヘリコプターを使って空撮しているのでしょうか、高所恐怖症の人なら足もすくむし、おもらしするぐらいのストレスフルなシーンです。救助中、強風と、積乱雲が自衛隊のヘリの邪魔をして、機体はブレまくります。本当に、空撮しているのなら、役者さんは大したものです。
さて、問題はムスコだけじゃなく、テロリストの要求も気になるところです。
テロリストの要求は、ボンカレー1年分でも、金塊一万トン…でもなく、日本中の原発止めろ、高速増殖炉しんようを破壊しろ、断ったら原子炉の真上にヘリコプター落とすぞ!
イキリまくる江口さんは、原発の設計者の本木雅弘さんと、共にこの危機難題に立ち向かうのでした…。
はい、
原発がテーマですが、原発がいい、悪いを論じる映画ではなく、原発に関わった為に、酷い目に遭い人生を狂わさせられた人々の怨み辛みが詰まった映画でした。
ワイスピ等々、トップクラスの洋画アクション映画に比べると、ヘリのシーンなど、皆様なりに、頑張ってはいるのでしょうが、特撮技術に邦画の限界をまざまざと見せつけられるのですが、生暖かい目でみまもってあげたいとおもいます。